非公募助成について

庭野平和財団はこれまで非公募による助成として「宗教協力助成」(2009年度で終了)、「プログラム助成」(2009年度で終了)、「臨時助成」、「NPFプログラム」の4つの助成プログラムを実施してきた。公益財団移行後は、人びとの幸福と平和な社会づくり、ひいては世界平和の推進を目指した宗教的精神にもとづく平和のための活動と研究への資金助成をより効果的に行うため、「宗教協力助成」、「プログラム助成」、「NPFプログラム」の3つのプログラムは明確な助成対象分野と選考方法を定めた改訂版「NPFプログラム」に一本化する。

  • 1. 助成の対象となる活動

    人びとの幸福と平和な社会づくり、ひいては世界平和を推進するための課題は、社会、経済、教育、文化、環境、国際関係等の多くの分野にまたがって存在しており、その課題解決のためには人びとの幸福と平和な社会づくり、ひいては世界平和を推進するために活動している団体間の協力、ネットワークが重要になる。人びとの意識やニーズ、社会状況は常に変化する。そのような変化を先取りし、平和な社会の実現のために好ましい状況を作り出すような萌芽的、実験的活動を継続的に支援することは本財団の公益目的に適うものである。
    以上のような、団体間の協力やネットワークによる活動や萌芽的、実験的活動、さらに国際協力活動を行う日本の非政府団体(NGO)の中には、組織基盤や財政的基盤の脆弱なものが多く、それらの強化が必要とされる。
    そこで非公募による助成(NPFプログラム)は人びとの幸福と平和な社会づくり、ひいては世界平和の推進を目指した宗教的精神にもとづく平和のための活動と研究の中で、以下の4種類の活動を助成対象とする。

    • a. 諸宗教が対話し、協力をすることによって実施される活動
    • b. 複数の団体がネットワークを組んで実施される活動
    • c. これまでにあまり例を見ない方法で実施される実験的、萌芽的活動
    • d. 財政的・組織的基盤が脆弱な団体がその強化を目的として行う活動
  • 2. 申請者の資格

    • a. 申請者の国籍は問わない
    • b. 団体の法人格の有無は問わない。ただし継続性のあることを原則とする
  • 3. 助成の対象とならないもの

    • a . 特定の宗教団体のための活動
    • b. 特定の政治団体の理念に立脚した活動
    • c. 営利を目的とし、あるいはその結果が直接営利に結びつくような活動
    • d. 出版事業(ただし、当財団の被助成者がその活動の成果を刊行する場合は考慮する)
  • 4. 助成の概要

    • a. 助成金総額は年間2,000万円程度とし、1件当たりの助成額の上限を300万円とする
    • b. 助成金の使途は人件費、旅費、備品費、研究委託費、会議費、資料費、印刷複写費、交通通信費、消耗品費、雑費とする
    • c. 助成案件は選考委員会の厳正な審査を受ける
    • d. 助成期間は最長3年間とする
  • 5. 選考方法

    「NPFプログラム」の助成案件は、前年度中にすべて事務局が起案し、「助成委員会規定」(添付資料6を参照)に基づき、専門家、学識経験者で構成される「NPFプログラム助成委員会」(添付資料10を参照)が「選考規準」(添付資料8を参照)に基づき審査し、個々の案件につき、その助成の可否について検討する。その検討結果は当該案件の助成を実施が予定されている年度の事業を計画する理事会に答申され、理事会が被助成団体を最終的に決定する。

  • 6. 臨時助成

    「NPFプログラム」の助成案件が決定された後に申請があり、上記、1から3までの項目に該当し、助成が必要と認められる1年未満で活動が終了する短期的な案件に対する助成。ただし助成金額の上限は1件あたり200万円で事務局が起案し、NPFプログラム助成委員会の審査の後、理事長による決裁で助成を決定する。なお、NPFプログラム助成委員会は本プログラムの企画や助成方針についても理事会の諮問を受け、答申する。さらに被助成団体から被助成活動の進捗状況について報告を受け、必要に応じ被助成団体に提言する。また、被助成団体から被助成活動についての報告は随時当財団のホームページに掲載され公開される。